雪と『羅刹の腕を振りほどけ』

kikimimi202005-12-22

今朝目覚めたら、雪が降っていました。我が街で12月にこんなに雪が積もるなんて珍しいことです。
そして悩みました。学校まで電車&バスで片道二時間半。最近は足を怪我したことをキッカケに寒さも手伝って、最寄駅まで車で送り迎えしてもらっていました。雪に慣れない土地ゆえにチェーンの用意もないし、学校は休もうか…。
でも、借りている少年陰陽師シリーズの「天狐編」の最終巻を学校のロッカーに置きっぱなしにしたままである。本日の帰りに家に持ち帰り、連休中に読み終わって26日に返す予定だったのに。貸してくれたクラスメイトの家は、学校を挟んで反対側に遠く、学校という媒体がなくなると返却が難しいのに。
なので、日が昇って道路の雪が解けてから、二時間ダイヤが乱れた電車に乗って、4時間かかって学校へ行きました。午後の授業(もう自習なんだけど)に間に合って良かったぁ。
(小説だけだったら、そこまでしないけど、卒業前だから、どうしても行けるなら行きたかったのです。)
そして、登校中から読み始めた『羅刹の腕を振りほどけ』は下校時に読み終わりました!


頑張って学校に行って、続きの巻を取ってきて良かったぁ。こんな怒涛の「つづく」状態では、心残りがありすぎです!


丞按という、自分の一族を藤原兼家に滅ぼされたために藤原一族を恨み、化け物となって執念を燃やす人物が出てきます。彼の人生を思い、その絶望と怨念について考えてしまいました。
それから、章子という姫が心の中の小さな闇から、いとも簡単に妖の手に落ちてしまうことを。
私の中にも確実に闇の部分がある。認めたくないけれど、妬みや嫉妬や憎しみや逆恨みやetc
きっと長く生きているとそんな自分の中の闇に出くわしてビックリしてしまうことが何度もあるのだろう。
それと同じように誰かに迷惑を掛けて、誰かに恨まれることも…。その恨みが、丞按みたいに物凄い怨念だったら、、、
そんなコトをふと思ってしまった。長く生きていれば、それだけ関わる人の数は増え、その分、色々な感情が様々に織り込まれ、絡まりあって生き辛くなるような気がしてしまった。
自分の心の闇に失望しても、丞按のようにだけはならないようにしたい。どんなに小さな光でも見つけて、その暖かさを大切に出来るようにしたい。
そう思った。