桃唄309プロデュース「貝殻を拾う子供」と 
StudioLifeの「LILIES」ROUGE版を観ました。 
そうですね、あえて共通テーマ(?)を探して付けるならば 
”原罪”について考える日っていうんでしょうか? 
 
桃唄309プロデュースの「貝殻を拾う子供」は 
BBSに記載するのも忘れていたんですが、 
突然チラシ(ハガキ?)が目に入って、行かなくちゃ!と。 
二十世紀初頭の科学者達の物語でした。 
宇宙をシンプルな方程式や理論で示そうと 
宇宙とはどういうものなのか、宇宙の一部である自分が 
何故存在しているのか、子供みたいに無邪気に研究・論争に明け暮れていたのに 
突然戦争が始まって、 
科学が明るい未来を作ると信じていたのに 
科学で戦争を終わらせて、平和が取り戻せるならと 
物質を光に替える時に出る熱を利用した”光兵器”を開発してしまう。 
 
二十世紀初頭の世界を巻き込む戦争と 
都市を消滅させてしまう程の破壊力の”光兵器” 
現実の戦争と都市を思い起こさせてしまうが 
芝居の中では、「この国」「祖国」という言葉でしか表現されない。 
役者の着ている服も、あえてどこの国にも属さないデザインに 
していたんだと思う。 
(でも、学芸会のような趣味の悪い服で、ちょっと最初は引いたなあ。 
 皆デザインは一緒で、カラフルな色違いだったんだけど 
 今思うと虹を表現していたのかも、平和の虹。) 
 
話は”光兵器”が実際に使われて戦争が終わった後 
自分達が何を生み出したのか、ソレが良い事だったのか 
悪い事だったのか、”光兵器”を作り出した罪を背負い 
どう生きていくのか、それぞれの責任の取り方・生き方が興味深かった。 
 
こうして書くと重い暗い話だったように思えるかもしれないけど 
楽しかったし、笑うシーンもあったし 
とっても面白かったんです。 
ちっとも退屈せずに、でも色々考えて 
終戦記念日前後に色々ドラマとかあるけど、違った角度から 
戦争と平和と科学について、原罪を背負った行き方について 
考えさせられました。 
本当に凄く感動して、たくさんの人に観てもらいたいなあ。 
 
そうそう、何が嬉しいって、ちょっとだけ 
相対理論について解った気がします。 
(高校時代、化学で赤点取るほど、理系が嫌い、物理はもっとダメ) 
お芝居で解り易く理論を教えてくれたら、もっと良い点数が取れた気がするし 
面白いと思えたんだろうに…。 
 
皆さん素敵な役者さん達ですが、一押しは針谷理繪子さん。 
綺麗な顔立ちで、愛くるしい妹を演じていたんですが 
恋人に甘えている姿とか本当に怒った時の低い声の出し方とか 
見事だったなあ、、、と。