「Four Seasons」
劇団フライングステージさんの
「〜四季〜Four Seasons」を観ました。
メール予約だったので受付で名前を言うと
おネエ言葉の方で、知り合いでもないのに
「kikimimi(本当はフルネーム)ちゃんねぇ〜」
って、何故フルネーム!?何故ちゃん付けなんだぁ!
同性愛とか別に「有り」だと思っているんですが
身近に聞き慣れていないので、
どうしてもおネエ言葉には引いてしまいます(^^ゞ
客層が面白くて、男性同士、女性同士、男女のカップル
若い子は制服姿の高校生男女数人から年配のおば様方まで
いらっしゃいまして、どんなご縁なんでしょうか!?
ストーリーは、両親の遺産で相続したアパートを
ゲイ専用に提供していて、そこの住人達と大家さんとの四季を描いた物。
どうも女性同士とか、ノンケの男性陣が
オカマさん(?)の仕草に妙に受けるんだよね。
確かに見慣れていないから、可笑しいのは判るんだけど。
そんなに可笑しいか?と思っちゃうし
彼らの演技は、やり過ぎなのか、素なのか悩む。
(ゲイの劇団といっても、もしかしたら素は男らしいゲイで
おネエを演じているのかもしれないし…)
でも、多分素に近いとは思うんですが。
お芝居じゃなくて、ゲイバーのイベントの一環みたいなノリで
観られるのも、劇団としてやっている以上
本当はそんなに好きじゃないんじゃかな、とか
勝手に余計な気をまわしてしまって観ていました。
結婚してからゲイだと気付いて離婚して
10年経って、ようやく元妻にカミングアウトした男が
「子供にはもう会わないでくれ」って言われてしまって、
それを偶然見ていたアパートの住人の口から
住人全員に伝わって、皆で心配して待っていると
彼が帰ってきて、
クリスマス用にデコレートされた庭の木をしばらく見上げていて
絶妙のタイミングで「ラ、ランララ、ランランラン〜♪」と
小さく『風の谷のナウシカ』の挿入歌を呟くシーンがあるのね。
客席、大爆笑!!
私もね、笑っちゃったんだけど。
きっと凄く落ち込んでいるだろう彼が帰ってきて、
アパートの住人たちも客席にも物凄い緊張感が走って、
何を言うのか待っていたら
『風の谷のナウシカ』だもの。
でもね、登場人物たちは誰一人笑わない。
とってもとっても悲しくて、胸が苦しくなるシーンなんだよね。
ホントは笑っちゃダメなんだよぉ〜って思うんだけど。
観客は笑ってもいいという計算されつくした演出だったのかしら?
笑っていても、本当は笑えないシーンだって事を
笑えない登場人物の気持ちをちゃんと観客が判っているといいけど。
別にこの劇団だけでなく、他の芝居でも
何で笑うの?っていうシーンってありますよね。
タイミングとかで、可笑しいというのは判るんだけど
ソレだけで終わらないでね。
ちゃんと底辺に流れている痛みを感じてね。
でないと、人の心が解らない人間ばかりが増えていくんだよって
心配になる事があります。
そう考えると、笑いって難しいんだよね。
あ、話しが脱線しましたが、
劇団フライングステージさんは応援していきたいですね。
やっぱり関根信一さんが、キュートで好きです。
素敵な作家さんで、役者さんだと思っています。
アパートの壁にツタが這っているカンジを
壁と同じ色で上手く作ってあって、結構美術も好きでした。