2回目『燃えよ剣』

kikimimi202004-05-07

上川隆也さんの39回目のお誕生日でした。
お祝いしたいファンが集まった明治座、という感じが致しました。
(もちろん諸事情で、遠くから祝っていた方もいっぱいいらっしゃるかと思います)


今回は、1階席サイド席っていうのかな?
連れの方は、歌舞伎とかでも一番いい席だよね、と仰っていました。
そんな席です。


初日の感想に訂正・修正したい事がいっぱい出てきました。
まず座席が違うと迫力も違うということ。殺陣の迫力が違いました。
やっぱり、そんなに派手ではないと思うんですけど、これはこれでいいのかな、と思い直しました。
例えば、土方VS七里など、1対1の立ち回りの時は前回も良かったんですけど
池田屋とか、油小路とか、大人数での立ち回りが、ちょっと物足りなかった感じがしていたのです。

音楽は、勉強不足でロック調と書いたけど、三味線ですね。津軽三味線(かな?)の激しさと、暗転時には寂寥を帯びた音色がいい感じでした。
ただ、お雪とのシーンで流れた音楽はちょっと合ってないと感じた場面がありました。

それから、廻り舞台の廻る音がうるさいと書いたけど、セットのバラシ&立て込みの音ですね。廻り舞台の廻る音はしてない事に気付きました。そして、幕裏でセットを立てる音は初日ほど気にならなくなっていました。


原作の『燃えよ剣』は下巻の半分まで、なんとか読みました。
読み終われなかったのが、悔しいんですが。
お陰様で、芝居に対する理解力、集中力、感情移入の仕方が深まりました。
(だから初日前に読み終わっているのが礼儀だと思うんですけど…)
ストーリーに対して、ネットでの賛否両論を読みましたが、確かに原作を読んでいると
「え?それをすっ飛ばして、そんな事その人に言わせて、そことここを繋げて、そうしたのか」と色々思いますね。
やっぱり3時間の舞台にするのは大変だっただろうと思いますし、自分がやれって言われたら、ここまでは出来ない気がするので、あんまり批判はしたくないんですが
「軽い」とか「あっさり」いう感想が出てくるのは、ここぞ!という所で「え?」っと思うセリフが出てくるせいじゃないかと分析しました。
1幕で思ったセリフがあったんですけど〜〜、もう忘れてしまいました。
キメて欲しいところで、ちょっとハズされてしまって、肩透かしをくらったようなそんな印象が残るシーンが2箇所ほど…。

今回は、七里はもう一人の土方なんだな、と理解でき、七里のセリフの中に土方を見て、うるうるしてました。

やっぱり芝居は2回以上観るべきですよね。一回目はストーリーを追うのに精一杯だけど、2回目からは色々と見えてきて、面白い。


ラサール石井さんの演出では、廻り舞台に地蔵など、像を配置して、そこを役者が屋敷の廊下に見立てて、縦横に歩くシーンが好きです。
それから、新撰組の登場シーンで、これまた廻り舞台が廻っている状態で、上手下手からバラバラと隊士が走り出てくるシーン。このシーンのカッコよさは、一階席より、2階席で見下ろして観た方が、気持ちいいです。
もちろん、初日に書いているように、ラストの七里を倒し、銃に撃たれ、一人素舞台に立つ土方の姿もお気に入りです。


前回書かなかった役者さんについて。
まず、誰だか知らないけど、池田屋の階段落ちをした役者さんにとにかく拍手を送りたい。初日も(私の中ではショボかった池田屋のシーンで)階段落ちだけが、凄い!!と思い、一階席だと、これまた迫力があって、素晴らしい落ち方でした。

それから、TEAM発砲・B-Zinの平野くんじさんが出演されてまして、
(昨年のモーニング娘。のミュージカル『江戸っ娘。忠臣蔵』に続いて明治座進出(?)2回目)
初日から、土方の義兄・佐藤彦五郎を演じているのは、目立っていて判っていたんですけど、上川さん演じる土方の育ての義兄役ですよ!?ちょっと一人ニヤニヤしてしまいました。
他の役に関しては、2階席から、あの人じゃないかな〜〜と目を付けていて、今回1階席で再確認致しました。全部ビンゴでした。濃い顔、もとい二枚目なので、よく判るのもあるし、何回も舞台を見ている方なので、声でも反応している自分にビックリしました。

もう一人、流山児★事務所の若杉宏二さんを楽しみにしていました。一昨年の『最後から二番目の邪魔者』で「惚れた!!」と思った役者さんなんですけど、それ以後舞台を見ていなかったので、なかなか判らなくて、どの役だぁ〜〜と探してしまいました。ハッキリ判ったのは、榎本役だけでした。多分、しょっぱなのシーンのアノ役とかじゃないかな?っというのはあるんですけど、1階席でも自信がなくて…(T-T)

これまで認識不足ですみません、とってもいい味出していました。というのが
井上源三郎役の渡辺哲さん、おつね役の弘中麻紀(ラッパ屋)さん、馬丁忠助役などの築出静夫さん。


上川さんの好きなシーンはですね。全部好きといえば、好きなんですけど、
お雪さん宅にてキズの手当てをしてもらって、痛みを堪えているシーンが好き。
お雪さんとのやり取りの会話は全部好き。
殺陣のシーンもいいんですけど。
近藤が投降するシーンでの土方の「嫌だ」の声が一番グッと胸に詰まります。
近藤を見送って、近藤の残した剣を手に立っている姿も。


カーテンコールにて、お誕生日に集まったファンの鳴り止まない拍手に
風間さんに肘を突付かれつつも、結局一言も発言せず、ただ満面の笑顔で
深々と一礼する姿が、上川さんらしくて、やっぱり大好きだー!!と思ってしまいました。


残念なこと。
座長公演なので、上川さんがカッコいいシーンがいっぱいあるんですよ。永久保存版、シャッターチャンス!!というシーンが。
何度も客席で携帯カメラの光るのが判って、本当に悲しくなりました。
上川さんしか居ない舞台で、撮影されていると上川ファンだとハッキリ判りますからね。
上川さんのファンなら、上川さんが愛する舞台の観劇マナーを身に付けて欲しいなあ、と思いました。
賛否両論あるようですが、キャラメルの加藤さんに前説登場して欲しくなったくらい…。