ドキュメンタリー映画「HARUKO」

知人におすすめされて、初めてドキュメンタリー映画を見に行きました。
http://www.mmjp.or.jp/pole2/haruko.htm
東中野のポレポレ中野で上演されていたんですけど、東中野の駅に降りたのも初めてで、線路の反対側に降りて道に迷ってしまいました。ちょっと遅刻して入ったら、劇場内はほぼ満席でした。


家族を養うためにヤミ商売で生計を立て、37回もの逮捕歴を重ねた在日一世の女性の姿を息子がカメラに捕らえたドキュメンタリー。
春子ばあちゃんが、いいキャラクターなんですよ。息子のカメラだからか、気取ることなくありのままの姿で、写っていて。
私の祖母も「春子」というので、ついつい親近感が湧いてしまいます。全く似てないんですけどね。うちの春子ばあちゃんは、もう亡くなっているんですけど。


旦那さんが放蕩者で、他の女の所へ行ってしまって、春子ばあちゃんは子供抱えてとっても苦労しているんですよね。
息子は、父の墓に手を合わせてくれって頼むけど「いやだよ。わたしゃ12回も振られたんだよ。30円の値打ちもない男に300万出して葬式してやったんだよ」と言って、その言い方が会場の笑いを誘っていました。
私は春子ばあちゃんの気持ちが判るんだけどなぁ。
息子にとっては、やっぱり父親で、許しているのが印象的。
私だったら、許せないし、母に父の遺影を拝むことを強要なんて出来ない。
これが男と女の差なんでしょうかね?


映画の中で、いくつか春子ばあちゃんの名言が出てくるんですけど、私が印象的だったのは「この世に楽園なんかないんだよ」ってセリフ。後ろ向きではなく、逃げずに力強く生きてゆくパワーを感じる。
あとは「法を守るより、家族を守る方が大切」


最後は、なんか泣けるんですよね。周りから鼻をすする音が響いてました。
母は強し、というか、自分が生きているという事は、母や祖母や、そのまた母達が必死で生きてきて、命を繋いでくれたからなんだと。祖父、祖母、ご先祖様に感謝して大切にしないとと思いました。