『池袋ウエストゲートパーク』

石田衣良さんの『池袋ウエストゲートパーク』を読みました。池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)
2000年にTVドラマ化、2003年にスペシャルドラマがあった作品です。
当時は池袋で働いていて「ドラマの撮影してるよ」なんて教えてもらっていたんですが、一度も真面目にドラマを見ることなく(点けて流していたことはある)今日まで来てしまっています。
「面白い」と評判は聞くし、『僕の魔法使い』以来クドカンワールドに嵌っているので、ドラマに興味深々なのですが、まずは原作からクリアしなければ。という訳で原作本を手に取りました。

軽快な語り口調の文体が面白く読みやすい作品です。当時の池袋や時代を切り取っているというか、息づいているというか。池袋のチーム抗争や援助交際、ヤクの売人など派手な部分がクローズアップされてしまいそうですが、平和な日本の街角でエネルギーを持て余している現代の若者が描かれていて、その中途半端で危うくて、仲間思いだったり、それなりに街を愛していたり、という時代は変わっても共感できる部分のある青春小説であるような気がします。それにしてもマコトはカッコよすぎますね。

読み進むうちにマコトたち池袋の面々(特にパープルクルー)に凄く愛着が沸いてしまって、本を読み終わりたくなくなりました。(続編があることを知っているから、読み終えられたんですけど。)

ドラマのキャストを先に知って読んでいるので、主人公マコトはTOKIOの長瀬くん、ヒカリは加藤あいちゃん、キングは窪塚くんとリアルに想像できました。確か坂口憲二さんも出ていたはず…多分、ドーベルマン山井だよなぁなんて予想したりもしつつ。全くドラマのキャストを知らなければ、また違ったイメージで楽しめたかもしれないのですが。
読み終わってから、ドラマのHPを観て確認して、サルが妻夫木くんなんて驚いています。ドラマ版は原作と若干違っているようだけど、やっぱりドラマも凄く観たい。しばらく今ごろ一人でIWGPに浸ってしまいそうです。