『ささらさや』

ささらさや

ささらさや

加納朋子さんの『ささらさや』を読み終わりました。
先日『てるてるあした』を読んだのですが、読み終わった後にAmazonのレビュー等で『ささらさや』の続編的小説と知りました。加納さんの『ささらさや』は、その語感からして印象的で、当然自分も読んでいるはずなのに、あまり『ささらさや』の記憶が無いのはおかしい、何故だ?ともう一度読んでみる事にしました。


どんなに読み進んでも「ああ〜」という箇所が無い。この日記で『ささらさや』を検索してみたけれど、出てこない。読んでも感想を書いてない小説は結構あるけれど、これはどうやら読んだつもりで読んでいない本だったらしい。


という感じで、過去に『ささらさや』を読んでいないと自分が納得するまでは、小説の世界に入り込めませんでした。魅力的な登場人物はいっぱい出てくるのですが、主人公の「さや」さんにあんまり共感できなくて。。。この人、いい人過ぎて、どこか抜けていて、か弱くて、ちょっとイライラしてしまう。


てるてるあした』の主人公の目線の「さや」さんが色濃く残ってしまっているせいかもしれません。また、私自身が「さや」さんタイプではなく、『てるてるあした』の主人公よりの性格なのだと思います。共通の登場人物がいっぱい出てくる『てるてるあした』を先に読んでいたために、この人、この後あんなことやこんなことがあるんだなぁと想像して、しんみりしたりもしました。『てるてるあした』は生きる希望を与えてくれる話なので、是非読んでみてください。


『ささらさや』の中では、「待っている女」のラストが好きでした。